安定したフライトと高度なカメラ操作、豊富なカメラオプションでハイレベルな映像を創造する「DJI INSPIRE2」のレビューです:SkyMedia

INSPIRE2 レビュー

世界中の映像クリエイターの注目を集めたINSPIRE1のシステムを継承し、更に機能強化を図り進化したINSPIRE2。

 

特に画像処理システムを一新、新設計カメラとともにAdobe Cinema DNG RAW、Apple ProResに対応し最大5.2K動画まで撮影でき、ハリウッドレベルでの撮影を可能とした機体となります。

 

ビジョンセンサー、赤外線センサーなどで前方向、上下方向の3方向を監視しより安全に撮影(フライト)ができる仕様となっています。

 

プロペラを含むランディングギア(昇降装置)は可動式、離着陸時1mほどで自動で昇降します(マニュアル操作可能)。

 

この昇降式により機体下部に取り付けるカメラ部分はフライト時のプロペラの映り込みも最小限に、360度カメラを回転させることが可能とななっています。(カメラの回転範囲は左右320度)

 

X5S+標準レンズ装着時で総重量は3.9kgとなり風に対する飛行安定性はとても高いものとなっています。

 

現在基本セットの4種類のコンボセットが発売されています。

 

 

INSPIRE2 389,000円〜

 

X7を同梱するCinemaPremiumコンボが最新ですがコンボ内容も価格も最強となっています。

 

  

 

■INSPIRE2 レビュー 1/2 〜ジャンプします■
→ INSPIRE2スペック
→ INSPIRE2送信機
→ INSPIRE2バッテリー
→ バッテリーのペアリング
→ インテリジェントフライトバッテリーの取付、取り外し
→ 航空機への持込み
→ インテリジェントフライトバッテリー充電
→ ポータブルバッテリーでの充電

 

→■INSPIRE2 レビュー 2/2へ


スペック

重量 3,440g(バッテリー含む、ジンバル・カメラ含まず)

 

最大離陸重量 4,000g

 

GPSホバリング精度
垂直:±0.5mまたは ±0.1 m (下方向のビジョンシステム有効時)
水平:±1.5mまたは±0.3 m (下方向のビジョンシステム有効時)

 

最大上昇速度 Pモード/Aモード:5m/s、Sモード:6m/s

 

最大下降速度 垂直:4 m/s、チルト:4〜9m/s、デフォルトのチルト7m/s。アプリで設定可能

 

運用限界高度 (海抜) 2,500m(標準プロペラ使用時)、5,000m(高地用プロペラ使用時)

 

最大風圧抵抗 10 m/s

 

最大飛行時間
約27分 (Zenmuse X4Sを取り付けているとき)
約25分 (Zenmuse X5Sを取り付けているとき)
約23分 (Zenmuse X7を取り付けているとき)

 

動作環境温度 -20〜40℃

 

対角寸法(プロペラを含まず) 605mm (ランディングモードの状態)

 

最大速度 94km/h

 

障害物検知範囲 0.7〜30m

 

障害物検知角度 水平方向:60°、垂直方向:54°

 

バッテリー容量 4280mAh

 

バッテリー電圧 22.8V

 

バッテリー電力量 97.58Wh

 

バッテリー正味重量 515g

 

前方ビジョンシステム 障害物検知範囲 0.7〜30m / 障害物検知角度 水平方向:60°、垂直方向:54°

 

下方ビジョンシステム 超音波センサー動作範囲 0.1〜5m

 

上方赤外線センサー 障害物検知範囲 0〜5m

INSPIRE2 送信機

 

外観はPhantomシリーズの送信機と同様。

 

違いはPhantomではオプションのHDMI出力コネクターが標準装備、電源ボタン横のRTHボタンに降着装置操作用のレバーがあるぐらいでしょうか。

 

スマートフォン/タブレットホルダーも少し高級になっている感はあります。

 

管理人はCrystalskyアダプターに交換してしまいますので関係なし。

 

2オペレータ操作には別売りの送信機(標準又はCendence送信機)が必要になりますが、後述するスポットライトプロを神のごとく使いこなせば1オペレーター撮影でもかなりアクロバティックで動きのある撮影が可能となります。

 

→INSPIRE2 2オペレーターの記事へ

INSPIRE2 バッテリー

 

No.5 TB50 インテリジェントフライトバッテリー

 

容量4280mAh、電圧22.8V

 

放電機能:10日以上の放置で3日間かけて総充電量の70%未満まで自動放電します。

 

DJIのインテリジェントフライトバッテリーは全てこの機能を備えていますが、Li-Poバッテリーは満充電で長期間放置すると膨らみや充電可能容量が減少すると言われていますのでこの自動放電機能は便利です。

 

X5Sカメラを搭載した場合の飛行時間は24分でフル充電から70%までの飛行に制限すると実質飛行可能時間は17分となります。

 

更に寒冷地で低温によるバッテリー能力低下を防ぐためにウォームアップ(自己発熱機能)でバッテリーを温めるという便利な機能つきです。

 

  

バッテリーのペアリング

説明書にはペアリングされたバッテリーを同時充電しますと記載されており、ペアリング方法を探してしまいましたが、現在はDJI GO4アプリにて自動的にペアリングされるため特に操作は必要ないようです。

 

常にペアリングされた2個をSETにて使用するのが望ましく、識別用にアルファベットのステッカーが付属されています。

 

追加バッテリーの販売は1個単位でされており(2018年1月時点18,900円)。2個発注しないと1setになりませんのでご注意ください。

バッテリーの取付け、取り外し

 

バッテリーは機体後方よりスライドで最後はロックされます。上部ボタンでリリースします。

 

ボタンは外、中の2重構造になっていて左右のロック機構は独立していますが、あまり意味はないような気がします。


航空機への持込み

2016年4月より航空機へバッテリーの手荷物預けはNGとなりましたが、機内持ち込みは条件付きで可能です。

 

2017年8月現在の現在JAL、ANAの規定では

 

ワット時定格量100Wh以下であれば個数制限なし
ワット時定格量100Whを超え160Wh以下は2個まで

 

とあり、INSPIRE2のTB50バッテリーはワット時定格量97.58Whなので個数制限なしで機内持ち込みが可能です。(INSPIRE1 TB48大容量バッテリーは129.96Whのため個数制限2個まで)

 

航空会社によりバッテリーの取扱いは違いがあるようですので航空機での移動時は事前に調査することをお勧めします。

インテリジェントフライトバッテリー充電

本体付属の充電ハブでバッテリー4本(2set)の充電が可能です。なんとも変わったデザインで充電器はハブの頭中心部に差し込みます。

 

個人的には使いやすい充電ハブですが、DJI製品は全てに汎用性がないので機種毎にバッテリー、充電器が必要になり保管場所、費用もバカになりません。。

 

充電時間は1setで90分、バッテリーアラーム30%での充電運用を考えると1時間サイクルでの充電となります。

 

バッテリー1setの飛行時間は約17分+インターバル3分とすると充電可能な場所ところでの連続運用を考えると最低4set(付属を除くと追加3set)のバッテリーは準備しておいたほうがよさそうです。

 

 

注)充電器を複数台使用した場合のサイクルです。
同梱の標準充電器は2組4本セットできますが、充電は1組2本ずつとなります。

 

 

 

ポータブルバッテリーでの充電

 

AC100Vコンセントからの充電は問題ありませんが、ポータブルバッテリーや車載用12V→100Vインバーターは「180W」以上の出力が必要になるのでご注意ください。

 

バッテリー容量が大きくても取り出せる電力量が少ないと充電になりません。

 

→ポータブルバッテリーの記事へ

 

車での充電も出力180W以上のインバーターを使うようにしましょう。

INSPIRE2 レビュー 2/2へ続きます